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Re: 黒の惨状 ( No.10 )
日時: 2009/12/13 18:42
名前: たきばね ◆rvP2OfR3pc (ID: AzSkpKat)

 「…いや、なんでもない」

 老人はそう言って、きつく瞳を閉じ、ソファに深く腰を降ろした。

 「…!なんだよ!言ってくれ!宮城智久だろう?そうなんだろ!」

 秋久の心臓は大きく高鳴る。皐月はなぜ秋久が興奮しているのか、理解できなく、状況についていけなかった。

 「…すまん」
 「……!」

 秋久の心臓には、色々な感情がぐらついていて、今にも壊れてしまいそうだった。

 「宮城くん…?とにかく、落ち着こう?ね?」

 皐月は気をつかって、秋久をソファに座らせた。
それから秋久がしつこく聞いても、同じ答えしか返ってこなかった。