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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 鉄パイプと彼女 ( No.3 )
- 日時: 2009/12/16 22:12
- 名前: M (ID: gpPx10DG)
第二話
彼女の姿は平和な町では浮いていた。
まわりの目が痛いが最近では慣れてしまった。
「お腹空いた・・・・・」
腹を抑えながら途方に暮れる環。
しかしまわりの人間は彼女を人目見るだけで離れて行ってしまう。
まぁ当たり前なのだが。
環の服のポケットの中にはかなりの大金が入っている。
ひとまずその金で腹を満たすことにした。
「いらっしゃい」
少し古びたラーメン屋に入ると中には愛想の良さそうな中年の親父がいた。
「おぉ、こりゃぁめずらしいお客さんだなぁ」
「何でですか?」
「いやぁ、最近はお譲ちゃんみたいな若い女の子は来ないからなぁ」
色気がなくてなぁ、と笑ってみせる。
「へぇー・・・。ていうか誰か来ましたけど」
「え?あ!またおめぇか!!」
いきなり声を荒げる店長に少し驚く環。
店に入ってきたのは環と同い年くらいの青年だった。
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