PR
ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 黒 い 空 -Brack Sky- 【ちょいグロ注意!】 ( No.7 )
- 日時: 2009/12/17 19:53
- 名前: 黒咲 ◆PZGoP0V9Oo (ID: 34QCmT3k)
ヴー・・・ヴー・・・
「——んっ?」
機械音で目が覚める。
私は、漆黒に染められた車の助手席に座っていた。
・・・誰の車、これ。
「んお、綾依たん起きたかー。うんうん、随分とぐっすり寝込んでたからねえ、永遠の眠りかと思って驚いちゃったぜ。」
全然驚いてないような顔して、彼は言う。
「あの、舞崎さ」
「いやーしっかし大変だったなあ!なんせあんな事件に巻き込まれてたんだぜ、ん?お前もよくやった、褒めてやるぜ、よっしよっし」
頭をわしわしと撫でられ・・・いやほぼ殴られる。
御陰で、元々ボサボサの私の髪は、もっとグチャグチャと化した。
「んじゃ、これから目的地に向かうからよ。」
車内に大音量でかかっている『ジュリアに傷心』(何故これなんだ)に合わせ、下手な口笛を吹く舞崎・・・いや彼。
「んふぅぅふんっふ〜♪あぃんふふんふ〜っ」
宇宙人襲来ではない。
「ちょっと舞崎さん?私全然状況が飲み込めないんですけど・・・今、どこに向かってるんです?」
それに『あんな事件』って。
なんか、すっごくくだらないけど目茶苦茶な・・・んんー、そんな事件の被害者になったような、なってないような・・・。
「んっふふー・・・ん?ふはっ、すぐに分かるさ」
「・・・・・」
「あいっふんふふ〜んっ、ふふ〜ん♪」
私の恐怖心は頂上に達した。
また・・・とんでもない事になりそうだ。
そして、私の『悪い勘』も、皮肉なことによーく当たる。
つまり——————
「よっしゃ、着いたぜ・・・・
『狂人の館』。」
PR