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Re: 万 能 薬 ( No.8 )
日時: 2009/12/26 14:47
名前: 1739ダメージ (ID: 9yxsejk0)

        【第三話】

俺は勢いよく玄関の扉を開けた

「母さん、どうしたんだよこの臭い!
・・・!!」

玄関には2,3人の男が血まみれで倒れていた

「う・・うぇえ・・・母さん・・無事か・・?」

気持ち悪くなりながらも何とかリビングまでたどり着いた

「母さん・・・?」

「ギギギギ・・・」

そこには皮膚が変色し、死体を喰っている変わり果てた母さんの姿があった

「何・・やってんだよ・・・・」

「!!」

母さんは俺に気付くといきなり襲いかかってきた

「ギャオオオオオオ!!」

「うわっ!」

しりもちをついたおかげで攻撃をかわすことができた

よく見ると母さんの爪が鋭くなっているし、歯もまるで牙のように鋭くなっていた

「ひぃ・・母さん、俺がわからないのか!?」

「ギャオオオオ!」

「う、うわああああああ!!」

俺は一目散に外へ逃げた



「はぁ・・はぁ・・・何とか・・逃げ切れた・・」

すると、近くから悲鳴が聞こえてきた

「誰か・・助けて・・・!!」

「ん・・?この声は美紅?・・・・あっ!」

美紅が二人の大人に襲われていた
二人も、母さん同様化け物のような姿をしていた

「やべぇ、助けなきゃ!よし、これで・・」

俺は近くにあった自転車に乗った

「おらあああああああ!!!」

ドガッ!ガスッ!

自転車で化け物に思いっきり突っ込んだ

「ギャウッ!」

「美紅、走れ!逃げるぞ!」

「ぐすっ・・タツキ君?」

「早く!化け物が来ちまうよ!」

「ひぐっ・・ぐすっ・・」

俺は無我夢中で泣いている美紅の手を引っ張り走った




一体母さん達はどうしてしまったんだ?