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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 歪んだアリスと壊れた世界 ( No.15 )
- 日時: 2010/01/03 18:05
- 名前: 柊 ◆p4Tyoe2BOE (ID: PgwOaOcY)
あー……あれ、僕何しようとしてたんだっけ……
02
「じゃあ凪、僕は帰るよ」
皿の片づけも終わったことだし、と僕は台所から出て側に置いていたコートを拾った。
「うゆ、こーちゃん帰る?」
ご飯を食べ終わった凪は、物が落ちていない(この部屋から考えるとそんな場所はレア)床に転がってうだうだごろごろしていた。
凪は僕の言葉を聞いて起きあがると、きょとんと首を傾げた。
一応言っておくが、僕は凪と同居しているわけではない。
ご飯を作ったりとかそのほかあーんなことやこんなこと(決してやましい行動ではない)はしているが、断じて言うぞ。
正直凪は僕のタイプじゃない。
なんて、本当でもないことを言ってみるが……
「こーちゃん? 何かやましいこととか変なことを考えてないかにぁ?」
「当たり前じゃないか。いつも僕は凪のことしか考えてないよ」
「それはそれで何か危ないんだな!」
久しぶりにまともな凪のつっこみを聞いた気がするぞ僕は。
凪の頭を撫でてからコートを羽織る。
「まあ、とりあえず帰るよ」
「ういうい。次はいつ来るのー?」
玄関に向かう僕の後ろを凪が付いてくる。
僕はゆっくりと靴を履いて立ち上がると、振り返って静かに言った。
「またすぐ来るよ。凪が求めるならね」
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