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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 煉獄から死神少女。 ( No.1 )
- 日時: 2009/12/29 14:52
- 名前: 更紗@某さん ◆h6PkENFbA. (ID: YpJH/4Jm)
Prologue 幻想と現実の死神
どこにでもいそうな、地味でありふれた高校一年。それが俺だ。
そんな地味な高一に、突如事件が起きた。俺の地味ながらも平和な日常が、音を立てて崩れ落ちたのだ。
知らないうちに日常が終わっていて気が付いたら非日常が始まっているなんて、どこの漫画だって感じだ。いや、俺の非日常は、どちらかといえば日常に溶け込んだって感じかもしれない。まあどちらにしろ、俺の地味で平和な日常は、突然前触れもなく終わったってわけだ。
いきなりだが“死神”と聞いて、何を連想する? 大抵の奴らは黒いローブを着て鋭い大鎌を持ち歩いてるだとか、人の魂を狩る不気味なものだとか、そんなことを想像するだろう。
俺もつい最近まではそう思っていた。……じゃあ鎌持ち歩くだとか、そういうのではないのか? いや、あながち間違ってはいない。むしろ当たっている。
ならどこか違うか。それは大体当たっている想像の中の「不気味なもの」ってとこ。骸骨被ってたりだとか、そういうのじゃないわけ。俺の言ってる大抵の奴らの死神の想像が分からないって奴は、今すぐウィキペディアにGO!
大抵の人間が想像する死神イメージ図を俺が否定できる理由、それは俺の日常が消え去った原因でもある。
つまり俺は死神に会ったことがあるのだ。別に変な儀式をして呼び寄せたとか、そんなんじゃない。断じて違う。
だってその死神は、俺が玄関のドアを開けた瞬間——そこにいたんだからさ。
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