ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 白き羽の騎手 ( No.5 )
日時: 2009/12/30 02:20
名前: アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

 部屋に着くなり、レンはベッドにダイブ。そして、そのまま、すやすやと寝息を立て始めた。
 ユイはそれをあきれ顔で見る。
 そして、部屋を見渡すと大きくため息を吐いた。

 「椅子に座って寝ろって意味なの……?」

 質素な部屋には、机と椅子、そしてベッドが一つ以外なにもない。
 大胆にベッド全体を使っているレン。
 起こすのもかわいそうだと思い、今日はここで寝ようと思ったユイは、椅子に腰掛けた。

 「光と…大地と水……」

 花を咲かす条件は全てそろっている。
 なんで、咲かない……
 何かが足りないのだろう。
 この次元の伝説。
 バレナイル、古い言葉で大地の恵み。
 歌姫……ハレイル。どういう意味だろう。
 歌姫が大地に恵みをもたらし、それで国の名前が大地の恵み……
 でも、ライヤという亭主の話だと、不毛の地の時に、もうこの国は出来ていた。
 名前はその後、付けたのか?

 「ダメだ! 情報が足りない」

 いくら情報の断片を繋げても、分からない。
 その時、控えめなノックがした。

 「どうぞ」