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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 4. ( No.15 )
- 日時: 2010/01/08 15:09
- 名前: 六 ◆BbBCzwKYiA (ID: IJ2q7Vk/)
前に広がるは荒野。見上げたら灰色の空。
……予想通りの光景だった。それはもう見事なまでに想像通り。細部まで、とはいかないが。
あてもなく足を前に進めてみても何もなかった。生温い風とひび割れた大地に転がる小さな石だけ。
…これが、「世界」?分からない。もしそうなら僕は今すぐ死ねる。出来るわけないが。
遥か彼方に街が見えた、気がした。……仕方が無い。ここにいても何をするわけでもないから、あそこに向かおうか。
確信のない視界の端に捉えただけの街を探し、見えた方向へ歩き出した。
※ ※ ※ ※
「……何だよ。ここ」
そこにあったのは街でも何でもなかった。ただ、瓦礫が積み重なる、命を持つ物が消えてしまった光景だった。
なら、先程見たのは何だったのか。その場にあった家の残骸にもたれ掛かって2時間程前の光景を思い出してみる。
人がいるように、建物があったように見えたのはあの時の見間違いだったのか。
……いや、違う。
何故だか分からないが、これには確信が持てた。
……じゃあ、見間違い以外の何で片付ける?幽霊なんてものは信じていないし、極限まで疲労している時に見えるという幻も僕は信じていない。
……もしかしたら。
ひとつだけ、心当たりがあった。これも、僕が信じていないおとぎ話や架空の物語の類だが。
何時の間にか血の汚れが消えていた剣で空を斬る。予想通り、空気に小さな歪みが見えた。
……やっぱり、な
小さく呟いた。
〜〜〜〜〜〜〜
本当にこれ疲れる。
でも書くの楽しい。
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