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Re: Nightmare -悪夢が正夢になる瞬間- ( No.14 )
日時: 2009/12/31 21:42
名前: かな☆* (ID: hIgrl6yo)

第4話 『親友』


ふたりは買い物をしたあと、近くのカフェで飲み物を注文した。




楓「さっそくこれ付けてみようかな」


楓はカバンの中からさっき買ったストラップを取り出した。


ミコ「ねぇ、ケイタイに付けない?」

楓「それいい!」



すると、飲み物が運ばれてくる。

楓はアイスティーを一口飲むと、口を開いた。


楓「あたし、こういうの初めてなんだ。」

ミコ「え?」

楓「友達と遊びにいくなんて初めて。」

え!?こんなやさしくて友達たくさんいそうな楓が!?

ミコ「そうなの?」

楓「・・・うん。親がダメって。
  小学校の頃は執事が迎えにきて、家へ入ったら
  もう一歩も外へは出られなかったんだ。」


し・・・執事ぃ!?そんなお金持ちなんだ・・・・。
あたしなんてふつうの庶民ですけど(汗


ミコ「じゃぁ、家の中では何を・・・・」

楓「家庭教師と毎日勉強。だから、友達なんていなかったよ」

ミコ「そ・・・なんだ」


私も、友達なんていなかった。でも、なんか言えない。

そう、あの頃の自分なんてどこにもいないもん。

私は生まれ変わったんだから!


ミコ「でもこれからは大丈夫なんでしょ?」

楓「うん、だって入試で学年トップだったから
  許してもらえたんだ」

ミコ「楓すごいね!じゃあこれからは一緒にいろんなトコ行こう!」

楓「うん、嬉しい!ミコとはもう友達じゃなくて親友だよ」

ミコ「・・・ホント!?」

楓「何言ってんの!もちろんだよ」

あたし、親友ができるなんて夢にも思わなかった・・・・。



___________楓と出会えてよかった。



私は初めてそんなキモチになった。


この時誰かの視線にも気づかずに・・・・・