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Re: Nightmare -悪夢が正夢になる瞬間- ( No.27 )
日時: 2010/01/06 05:00
名前: かな☆* (ID: gua0VHe/)

第8話 『窓に映った影』



私は飛び起きた。
汗がダラダラたれていて、服はびしょぬれだった。

かかっているP.Mints'のポスターで、
すぐに自分の部屋だとわかった。

最初に目に飛び込んできたのは、

ピンクのカーテンがかかった窓。
カチカチと忙しく秒針を動かしている赤い時計。
そして、楓。



楓「ミコ!起きたの?あれから三日間も寝ていたんだよ!」

ミコ「か、楓ぇ・・・・」


急に涙が溢れ出す。
ミコと楓は抱き合った。


楓「・・・どうしたの?なんかあった!?」

ミコ「うぅ・・・っ、、グスっ」

楓「でもミコが無事で良かったよぉ・・・」


ふたりはたくさん泣いた。
ちょっと欠けた月の下で、泣き続けた。


でも、ミコはなんで自分が泣いているのかがわからなかった。

-起きて最初に見たのが、楓だったから?
-楓が心配してくれたから?


-それとも・・・
 ・・・悪夢を見たから?





それから楓は、三日間分の授業のノートのコピーをおいて
帰った。

部屋に一人になった自分は、ベッドに静かに腰掛けた。



思い出したくない。でも、どうしても思い出してしまう。
あの悪夢のことを。


風が吹いた。窓がカタカタと音をたてる。

ふと窓を見ると、そこに映ったのは、私の部屋のドアだった。

あたし・・・開けっ放しにしてたっけ?

不審に思いながらも、ドアを閉める。


ガチャン。


ミコは用心深く閉め、ドアに背を向けた。
すると、急に悪寒がした。
鳥肌。


・・・・・誰かに見られてる?

ミコは窓に目をやった。
そこには腫れた目をした自分。
そして・・・・開いたドアの向こうに・・・・
黒い髪をした少女がたっていた。

・・・開いてる?
さっきガチャンって閉めたはずのドアが・・・


少女は笑った。そして、こう言った。

「ア、ク、ム、ノ、ハ、ジ、マ、リ♪」