ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: Nightmare -悪夢が正夢になる瞬間- ( No.32 )
日時: 2010/01/08 02:59
名前: かな☆* (ID: gua0VHe/)

第9話 『OPENING』



まさか本当に始まるなんて。
この悪夢が正夢になるなんて・・・・。

あの夜の次の日から始まった事は
決して半端ではなかった。

__________________


ピピピピ......ピピピピ........


目覚ましが鳴った。6:30。


私は着替えて、ドアをきちんと閉めてから下におりた。



ミコ「お母さ〜ん、おはよ〜・・・」


眠たい目をしてリビングに入ると、お母さんが座っていた。
その肩と電話を持った手は、震えていた。


ミコ「・・・どしたの?」

母「・・・・・・。」




返事をしない母は、ただすすり泣くだけだった。


ミコ「何が・・・あったの?話して?」

母「・・・・・お父さんが・・・・」




お父さん?お父さんが何?

今は海外に出張中のお父さんが・・・どうしたの?



またあの悪寒がした。

怖い。何があったの?



母「お父さんが・・・事故に・・・・・」

ミコ「・・・事故?」



まさか。まさかね。
これは夢でしょ?ねえ、誰か夢と言って!



ミコ「ウソ・・・でしょ?」

するとお母さんは首を横に振った。

母「出勤中に電車が・・・・
  脱線したらしくて・・・・・
  これが見つかったの」



お母さんは銀のロケットペンダントを取り出した。
それはいつもお父さんがシャツの下に付けている・・・・


私はそれを手に取り、開いてみた。

そこには私とお父さんとお母さんの写真が入っていた。

だがその写真は変わり果て、血が付いていた。


何これ・・・・ウソだ・・・・・絶対ウソだ!
ありえないよ、あんな優しかったお父さんが
なんでこんな事にならなきゃいけないの?


でも、熱い涙とペンダントの冷たさで
これは夢ではないとわかった。