ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

第2話  依頼主 ( No.422 )
日時: 2010/03/28 15:07
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

ソネット「で、こんなはした金で依頼したと言うわけか」
依頼人「はした金って…なあ、1億$で足りないとなるといくら払えばいいんだよ!」
インク「少なくて2億$ですね」

依頼主の顔色が信号機のように赤から青に変わった
よほど驚いたらしい
無理も無い、だって

ソネット「この世界から脱出するには金が必要だ」
依頼人「分かてる!だからあ・・・」
インク「有り金全部出したんですか?では交渉決裂、貴方の命を貰いましょう」

インクのすばやい動きが依頼人を翻弄する
そして、どんどん増える
・・・・・・・増える?

インク「このゴーストシティには有り得ないという概念は通用しない」
ソネット「この町には生きているのは僕と彼女以外君しか居ない。だけど何故?道路を車が走っていく?公園で子供が鬼ごっこやかくれんぼをしている?」
インク「「「理由は簡単、有り得ない現象が起こっているから」」」
依頼主「何を言っているんだ?」
ソネット「死ぬほど簡単な話、君はもうこの狂ったゴーストシティの住人となったわけだ。もうこの世界からは逃げられないし、死ぬ事もできない、時間が流れる事も、何もかもが死ぬ事がなく繰り返される」
インク「次元の歪みが多いせいでね」
依頼人「オ・・・オレ逃げる!逃げ切って見せ…なんだありゃあ」

驚くのは無理も無い、海など無いのにまちを津波が襲ったからだ
次元の歪みから流れ込んでくる海水の量は半端ではない。
車も、人間も流されていくが次の日には元通りだ

ソネット「ここも次期に沈むな、インク!新しい事務所を確保してくれ」
インク「了解、エンゼルウィング!」

インクは翼を生やし、何処かへ飛んでいった
打って変わってソネットは

ソネット「アンタはここで死にな」

と言った直後に建物が崩れ、2人は瓦礫の下敷きとなった