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Re: 呪われた瞳と愉快な魔女達 ( No.3 )
日時: 2010/01/06 20:06
名前: 白魔女 (ID: GEbzXJEw)

序章



「弟子にしてくださいっ!」

「ぶふッ」

 話は唐突だった。

 アリスは飲んでいた紅茶を噴き出し、目の前にいた少女の顔にぶっかけてしまった。それでも少女の目はランランと輝いていた。

 ヴィルラの村外れにある森の、そのまた奥にあるしがないお店に、久々に客が来たと思ったらこれだ。アリスはため息をついた。

「あんたねぇ。魔女をからかうのは、やめた方がいいよ……親に何言われたかわかんないけど、ガキは帰んだね」

「そんな!からかったわけでも、親に言われたわけでもありません!弟子にしてくださいっ!」

 アリスは無視して、残った紅茶をがぶ飲みした。乱暴にコップをテーブルに置く。

「ごちゃごちゃうるさいねぇ!あたしは弟子なんざとらないの!」

「そんなぁ!お願いします!私、魔女になりたいんですっ!」