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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 呪われた瞳と愉快な魔女達…戦闘開始… ( No.59 )
- 日時: 2010/03/08 20:36
- 名前: 白魔女 (ID: Um7bp1Xg)
十話——魔法陣の戦闘
アリスは人差し指をキーツに向けた。そして、指の先が光ったかと思うと、人差し指ですばやく魔法陣を描く。すると、キーツの床の下から、火が吹いた。しかし、キーツはそれを読んでいたかのように、軽々しく避ける。
「ほう。貴様も魔法陣を使えるのか。面白い!」
キーツはそう言いながら、壁に手を突いた。そこにあった魔法陣が輝き、また剣が出る。
アリスも負けず劣らず、魔法陣を描いて、剣を取り出した。そしてキーツに切りかかる。
キーツはそれを受け止めると、剣を片手で持ち直し、もう片方の手でまた剣を出した。これで二刀流だ。そして、キーツはその剣をアリスに振り上げる。
間一髪でアリスも避けたが、腕を少し切った。
「どうした魔女め?これくらいの力なのか?」
屈辱的な言葉を投げかけられ、アリスはキッとした。
(魔法陣を描くには時間がかかる……描いている間に殺されるのがオチだ。しかし、魔法陣以外の魔術は使えないのだ……)
その横で、セレサはクロスの治療にかかり、リンは、ルリの縄を解こうとしていた。アリスと戦いながら、横目でそれを見ていたキーツは、また呪文を唱えて魔法陣を発動させる。あっという間に、セレサとリンの体に、縄が巻きつき動けなくなる。
「キャッ……放してよ!」
「くそっ」
二人とも、必死で縄を解こうとするが、縄は解けるどころかどんどん強く巻きつく。
「セレサ!リン!」
アリスが助けに駆け寄ろうとするが、キーツはそれを許さなかった。キーツは剣をアリスに投げつける。それは見事にアリスの左腕に命中し、腕は切れはしなかったものの、壁に釘付けにされた。
これで、もう全員、動けなくなってしまった。
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