十四話・裏——忘れ者「あれ、シロネがいないなぁ?」「あら、シャウシャウもいないわ」 セレサとリンは、帰りの箒でやっと思い出した。「さあ? 見てないけど」 アリスが答えると、セレサは困ったような顔をしたが、すぐにぱっと笑顔になった。「途中で家に帰ったんじゃない?暇だったと思うし」「えー? 徒歩で? 結構遠いよ?」「……細かい事は、いいわよ。家に帰ってから、考えましょ」 リンがそう言って、一同は「そうだね」と賛成した。いや、正確には“してしまった”……。