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Re: †*。____復讐の満月 ( No.2 )
日時: 2010/03/07 14:11
名前: *・+空乃+・* (ID: GpNW5AXi)

 01−2. 【満足心】

—満月—

さて、今宵の月は満月だ。

依頼を果たす時が来た。

アタシはターゲットのマンションへ向かった。

インターホンを押す。

ガチャッ...。

「はーい・・・・どちらさまで?」

「復讐を引き受ける満月屋です

 ——月丘怜奈さんのご依頼により

 復 讐 さ せ て 頂 き ま す 」

「はぁ・・・!?」


———ドキュンッ!!


アタシは拳銃でターゲットの頭を撃ち抜いた。

ドサッと鈍い音で血の海を作り、倒れ込む。

音を聞いて駆けつけた第2のターゲットが来た。

ターゲットの遺体に驚いて、立ち竦んでいる・・・・


「復讐を引き受ける満月屋です

 ——月丘怜奈さんのご依頼により

 復讐させて頂きますから・・・ご愁傷様ですね」

「・・・・っ!? 怜奈が・・・・?」

アタシはそう言うと後ろからヤクザ達が来た。

要約、来たらしいわね・・・・・・・

ヤクザ達は男を麻酔薬で眠らせて、袋に入れた。

「姐さんっ!! これで良いですよね?」

「えぇ、ありがとう。

 アラブでも中東でも何処でも適当に売れば良い

 コイツならば、きっと女王や王女に気に入られる」

「この顔はあっちでは美男子ですからねぇ

 でや、失礼しやす。親分が姐さんによろしくと」

「そうか、分かった」

ヤクザの子分達はそう言い、その場を離れた。

アタシも用が無いので、その場を離れる。


—翌日—

依頼者のマンションに着いた。

アタシはインターホンを押す。

ガチャッ...。

「はーい・・・あ、アナタは・・・・!!」

「ご依頼、完了しました」

「ありがとう・・・大切な物は奪えた?」

「えぇ。渡辺舞沙を殺しておきました」

「ありがとう。で、大切な物は奪うのでしょ?」

「もう奪いましたよ・・・西崎優を売りました

 アラブか中東の大金持ちの貴族の奴隷としてです」

「・・・・・!?」

如何やら、予想通りに彼と復縁するつもりらしい。

だけど、もう願いは叶えられないわ。


「またのご依頼、満月屋までっ!!」


アタシは背を向いて、歩き出す。

後ろで立ち竦む音が聞こえた。

けれども、歩みを止めるはずも無く、歩き出した。


END