ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 電脳探偵部に入ったワケ(あるいは詐欺) ( No.20 )
- 日時: 2009/07/24 18:44
- 名前: 空雲 海 (ID: JvL4RDTQ)
わたしは一生懸命やった……。
たぶん、わたしのいままでの人生で初めてこんなに何かに熱中したんだと思う……。
わたしは寝る間も惜しんで、頑張った……。
わたしに期待されているという重圧感、次はないという緊張感……。
すべての感情がわたしに重くのしかかってきた……。
わたしは、佐藤先生に信頼されてる、そして、期待されている……。
その期待に応えたい……! 応えて……またあの佐藤先生のキラキラとした顔を見たい……。
わたしは、もうそのことだけで起きていることが出来ていた……。
そして、待ちにまった課題テストの日がやってきた……。
その結果は……。
「6位……。」
この結果を見たとたん、わたしは冷や汗をかいた……。
どうしよう……。約束は5位以内……これじゃぁ……。
わたしは、もう結果だけがすべてだった……ちゃんと答えを埋め、確実に出来たという自信
は、この結果を見たとたんどこかに吹っ飛んでしまった……。
テストの答案用紙を配る時、先生がくれたメモ……。
わたしは、そのメモに目を落とす。
見たくないけど……見なければいけなかった……。
「いつもの場所に4時。」
そっけなく、そう書いてあった……。
わたしは、そのメモを……捨ててしまいたくなった…
…。
わたしは一人トボトボと歩いている……。
あの理科室へと続くあの道を……。
ここは南館。しかも1階だから廊下は暗く、人通りも少ない。
いつもは、楽しい気分へ行っていたこの廊下も、今は地獄へと続く廊下のように思えてきた…。
「はぁ〜……。」
ため息をつくわたし……。
次はこの結果を見てどんなことを言うんだろう……また叩かれるんだろうか……。
その時!
「きゃっ!」
わたしはいきなり口をふさがれ後ろに引っ張られた。
そして、口と鼻に布をかぶせている。そして、わたしの記憶は……そこで……。
気がついたら、わたしはいすに座っていた。
「ここ……どこ?」