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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: —バグ、消去します— ( No.33 )
- 日時: 2009/07/25 18:40
- 名前: 空雲 海 (ID: d9r3SuxE)
「はいっ!」
わたしたちの声が揃う。
わたしたちの声に満足そうにうなずき、いすに座った。
「雨雲先輩。」
わたしは手を口に当ててヒソヒソ声で話す。
「何?」
「曇先輩って……二年ですよね?」
「フッ……二年なのになんで部長してるかって?」
「…………」
わたしは図星をつかれて黙り込む。
「そうね……。わたしもわかんないの。だけど……たぶん彼がやる方が電脳探偵部はやっていけると思うの。わたしたちが部長をやる以上にね。」
そして、ウィンク。
「あと、実行は向いてないわよ、あの子。」
「何でですか?」
「だって……ここの扉開けるだけで息が切れるんだもの。」
「…………。」
わたしの心の中に様々な感情がグルグルを回る。
「実行は、やっぱりケンカバカの方が、役に立つわ。」
「…………。」
わたしは、たぶんこの時から「魔女」と呼ぶようになったんだと思う。
……正論を言っているようで言ってないような……。
「雨雲先輩。」
曇先輩が雨雲先輩を呼ぶ。
「はぁーい! なーに?」
雨雲先輩が元気よく返事をし、そのままデスクに向かて行く。
わたしはその姿をじっと見つめていた。
あぁー……やっぱり、この部に入ってよかったのかな……。
「あっ、そうそう。海晴ちゃんはここの掃除してね。ヨロシク♪」
「えっ……。」
サラッと大変なことを言う魔女。
前言撤回! やっぱり入りたくなかった……。
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