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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 鬼桜伝 ( No.7 )
- 日時: 2010/01/17 15:58
- 名前: 咲夜 (ID: Y8BZzrzX)
其の参 満月だから、それが理由?
「愁、花百をどこにやった!白状しなさい?しないと斬るわ」
勢いよく襖を開ける、巫女の初音。本当に刀を構えていた。部屋にはキョトン、とした顔の花百と驚いた顔をした愁。そして愁の顔は真っ青になっていき・・・、
「ここにいるでしょ、初音さん?!」
「しゅ〜う〜、花百に変なことしてないだろうね?してたら斬るわ」
「してませんん!誓うから、初音さん・・・!」
すごく焦る愁の姿を見て、花百と弥生、初音は笑った。愁は「何だよ〜、もう」など、ブツブツと文句を言っていた。初音も笑いながら、刀を鞘に戻す。そして、花百の近くに歩いて行く。目だけで言いたいことを訴える。十秒ほどすると、花百に伝わったようで、部屋から出て行った。
「初音さんったらよぉ〜・・・。驚かせないでくれよ」
「くすくすくす、とても面白かったぞ、愁?また遊んでもらうからな」
「あははは!また見たいなぁ、愁の焦った姿!」
「弥生も笑うなよぉ〜・・・」
*
そうか、今夜は満月だったのか。
花百は夕日が沈みかけてきた空を見て、深呼吸をした。久し振りだな。「 」が「 」を斬るのはおかしいだろうか?おかしいよね。
まるで、仲間が仲間を殺すようなものだ。
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