ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ソーサリス達の活動表 ( No.5 )
日時: 2010/01/21 06:09
名前: ヨシュアさん ◆FdjQaNCWZs (ID: bQobMYPz)

第三話 美少女×4人=天国?

ああ、何だか良い気持ちだな——。

ここってどこなんだろう——?

波の音が響く——。

草原を駆ける風が、見えるように聞こえる——。

後……何故か壊れかけのガンダムがある……——。

僕はそこで目が覚めた。

僕を覗き込む三つの顔、どれもこれも美少女だ。
何故、美少女たちが僕の顔を覗き込んでいるのだろう?

そうか、ここは天国なんだ——。

天国でなければ、ありえない。

でもー……。僕どういう死に方したんだっけ?

病気……?見た目は病弱に見られるけど、全然そんなことはない。至って健康そのものだ。

事故……?ちゃんと右、左は確認している……。

寿命……?いやいやいや、宣告されてないって!

あれ、ショートカットの子が、4等分で切ったレモンを持ってるような……。それを僕の目の上で絞ろうとしてい……。

あっ、レモンの綺麗な滴が——。

「ぎゃああああああああああああああああ!!!」

あぁ……目を押さえて、のたうちまわるこの姿。さながらムスカのようだ。

「おお、起きた」

レモンを持っている少女はのんきなものだ。自分はそんなところじゃない。

「さすがはレモン汁ね。今度は王水でも試してみようかしら」

あのツインテールの人!?それはのたうちまわるだけじゃ、すまなくなるからね!?

「レモンシャーベット……」

うん、シャーベットはおいしいな。とにかく、今 僕はそんなところじゃない。

数分 転げまわり、やっと目の激しい痛み収まった。とりあえず、目の充血の酷さを見るには勇気が要るかもしれない。

「はい、これ」

冷たいタオルを誰かが、手渡してくれた。聞き覚えのある綺麗な声だ。

「あ、ありがとう」

はぁ……。このカチカチに凍っている冷たいタオルは今の僕にとって、神様からの贈り物だ。

「じゃあ、そろそろ話を始めましょうか」

さっきの三人とはまるで違う少女の声。
もう一人、この部屋に人が居たらしい。

まだ、少し見開くのも辛い目をそっちにやる。

どうも、自分の寝ていた場所はソファーで、目の前の縦長テーブルには明らかに作りかけの、OOオーライザーのガンプラが置いてある。

そのほかにも、テーブルの向こう側に、4段の棚がある。
その棚はびっしり隙間なく、透明なケースに入れられたガンプラ達がポーズを取って、僕を見ている。

声の主の方向を見てみると、後ろにある4畳ほどの畳エリアにみかん箱にアトリエリーダーの名札が置いてある。その畳エリアの前に、校長のにも負けない立派な机と椅子。しかも、まだ新しい。
いや、確実に校長のものだったものだ。
何故かと言えば、魔法学校のシンボルが、机の前と横に職人技で彫ってあるからだ。
その机に置いてある名札にはアトリエリーダー代理の文字が。

そんなご立派な机に座っている少女が声の主だった。

さっきの三人の天使達にも負けないぐらいの美少女だ。

金髪のポニーテールに、翡翠色の瞳。腕組をして、机を足の置き場にしている。

「は・な・し、始めてもいいですよね」

で、ここはどこ……?やっぱり、天国?