ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ソーサリス達の活動表 ( No.7 )
日時: 2010/01/24 10:43
名前: ヨシュアさん ◆FdjQaNCWZs (ID: bQobMYPz)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=13425

第4話 『熟睡状態+レモン×タバスコ×マンドレイク=死にます』

「あの〜……質問が山ほどあるんですけど……」

「それよりも、何で泣いてるんですか?」

いや、レモンのせいなんですけど……。見てなかったのかな。

「いや、だから、あの〜……」

「質問は手を上げてから!それにちゃんと質問には答える!」

ビシッと人差し指を向けられる。

仕方なく答える僕……。ていうか絶対見てたよね……。

「いや、レモンの雫が僕の目に……」

もう、なにが何だかわからなくなってきた……。とにかく、僕の目は蛇口を捻ったように塩水を大量放水している。

「かの偉い人は言った。昏睡している人間をたたき起こすにはレモンを目に注げばいいと」

ショートの子が言った。声高らかに。

いや、おかしいです。それはないです。うん、きっとその偉人は相手側のことを考えられない人だったんだな。

「そのとおり!次はタバスコかしらね。叩き起こすなら」

あの、ツインテールの偉人さん。それも転げまわる程度じゃ済まないです。

「目覚まし変わりに、マンドレイク……」

きっとその悪戯をされた人は気づかぬうちに昇天しているでしょう。

そんなことはともかく、ここはどこで、何で僕がここに居るのか説明してもらわなきゃ。

「あのー!質問いいですか?」

ちゃんと手も声も上げている。

「はい。いいですよーー」

あの笑顔の裏に何かある……。野生の勘が本能的に呟いた。

「とりあえず、リーダーより、リーダー代理のほうが、良い机なのはどうしてですか?」

「あれ?まず……そこ」

「いえ、どうしても気になって……。ていうか……それ、校長のやつですよね……。しかも新しいの」

背中まである金色のポニーを揺らしてイスから立ち上がると、机の引き出しから一冊の黒いノートを取り出した。

「まぁ、私にはこの“人生ある意味DEATH NOTE”がありますからね……。ふふふっ」

な、何が書いてあるんだろう……。校長先生……。

「あの〜それでここは……」

それはショートの子が答えた。

目覚まし用に開発してると思われるタバスコとレモン汁を混ぜるのはやめてほしい。

「ああ、ここは女魔導士ソーサリス用のアトリエだよ」

アトリエとは4人以上で借りれる部屋で、大抵 勉強や雑談に扱われるのがメジャーで、その他に薬物の調合もそこで出来る。

ちなみに、この学校では男子はウィザードと呼ばれ、女子はソーサリスと呼ばれている。

さて、この説明でおわかりなられただろうか?

まぁ、つまりあれである……。男子が踏み入れてはいけない地に“白髪の彼”は踏み入れているのだった。

「あぁ……」

言葉が出ない……。脳内の右脳と左脳がフル回転して答えを探すが、ギアに掛かってないのか、完全に空回りしている。

「ああ、だけどここは元合同アトリエだし、大丈夫なんじゃない?」

ツインテールの子の口から以外な言葉が。

「いや、だけど所詮は元だろ。も・と」

ショートの子に釘を打たれる。

「いろいろとまずい……」

とりあえず、冷や汗と涙がまだ、止まらない……。