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ソルト 第一章〜廃坑の街〜2うp ( No.9 )
日時: 2010/01/20 18:20
名前: 蒼緋 ◆QdmU9GKv4w (ID: l4scGqhv)

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トントン...カチャ...
「…失礼します、陛下。」
青年が戸を開け軽くお辞儀をし入ってきた。
「……何事だ。お前が、ここに来る時は、一度も良いことはなかったが。」
陛下と呼ばれた男が明らかに不機嫌な顔をした。
「何者かが、この街に侵入したようです。」
青年は報告を淡々と述べていく。
「この街は私の力で一般人は入れないようにしてあります。しかし、そのもの達は、何もなかったかのように平然と通り抜けました。おそらく、相当の力の持ち主だと思います。」
男の顔に明らかな不安が一瞬映し出された。
「そうか。人数は?」
「2名だとおもわれます。」
「!」
男の顔には驚きが明らかに映し出された。
どうやら、感情がすぐに顔に出てしまうようだ。
「少ないな。目的は何だと思う?」
青年は答えた。
「わかりません。しかし、目をつける必要はあるでしょう。」
それは、そうだ。目をつけなければいけないだろう。もし、相当な力の持ち主ならば、何をされるかもわからない。
「そうだな。引き続きマークを頼む。」
「御衣。」

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