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Re: 〜アビリティワールド 最終章 人類の運命〜24・25話更新♪ ( No.81 )
日時: 2010/03/31 11:55
名前: 遊太 (ID: EWcIN/Ij)

26話 『空崩壊を止めろ!! VS谷瀬和馬』

ホワイトハウス前

ホワイトハウス門前に着いた7人は足を止めた。
優太は深呼吸をすると、6人の方を振り向く。
「この戦いに勝てば、すべてが終わる。無傷では帰ってはこれないだろう」
「なら帰ろうぜ。」
「こら!!ブラックバーン!!」
ブラックバーンの頭をチャールズが叩く。
その光景が面白く、つい7人は笑ってしまった。
「行くか。空の崩壊も止めないといけないしな。」
天地人がそう言いながら空を見上げた。
アメリカ上空の空は大半が真っ黒に染まっていた。
そして7人が門を開け、足を踏み入れたその時だった。

「やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」

7人の右から、クインシーとリリスが血まみれで吹っ飛んできた。
2人は地面に強く叩きつけられ、気絶してしまった。
7人が右を見ると、両手を刃物と化し、背中から炎の羽が生えている男がいた。
その正面にはテオボルトが立っている。
ジョンとバーカスが気絶している2人に駆け寄る。
「リリス!!大丈夫か!?」
「ダメだ・・・こっちの男は死んでる・・・」
バーカスはクインシーの遺体を隅に移動させると、和馬の方を見る。
和馬はこちらに気付くとニヤリと笑った。
テオボルトも和馬の表情を見て7人の存在に気付く。
七海はテオボルトを見ると愕然とした表情をした。
「テオボルト・・・・復活したの・・・」
「はい。あなたのおかげですよ。」
テオボルトが七海に駆け寄ろうとしたその時。

「感動の再会はここで終了だ。」

和馬がテオボルトの首に刃物を向けた。
辺りに嫌な音が響き、テオボルトの頭と体が離れた。
「あ!!」
全員の動きが止まる。
テオボルトの頭は地面に転がり、体はその場にバタリと倒れた。
「そんな・・・テオボルト・・・」
七海は突然の出来事を受け止められず、その場に気を失った。
「お、おい!!」
ブラックバーンが七海に駆け寄る。
ブラックバーンがふと上を見ると、いつの間にか和馬が目の前に瞬間移動していた。
「消えな。」
和馬はブラックバーンの顔面を殴り飛ばす。
ブラックバーンは吹っ飛ばされ、そのまま壁にたたきつけられた。
「七海!!」
優太が気絶している七海に向かって走る。
和馬は刃物と化した両手を振り上げた。
「高橋七海。ゲームオーバー・・・・」

「うらぁ!!!!」

ジョンが横から和馬に体当たりをした。
「俺の生徒に手を出すな!!」
ジョンは両手から冷気を出し、和馬を氷漬けにした。
「そんなの時間稼ぎにしかならん!!優太!!ジョン!!仲間の命は後だ、今は和馬を殺すことが先決だ。」
チャールズが叫んでいると、すでに和馬はチャールズの目の前にいた。
「あんたには、感謝してるよ。チャールズ・ウォーカーさん!!!!」
和馬がチャールズの腹を怪力で殴り、拳が腹を貫通した。
「うっ・・・・」
「死ねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
和馬はチャールズのわき腹を蹴り飛ばす。
チャールズは地面にたたきつけられ、すでに死んでいた。
残ったメンバーは和馬のあまりの強さに唖然としていた。
「ダメだ・・・強すぎる・・・」
天地人は周りを見渡しながらつぶやいた。
ブラックバーンと七海、リリスは気絶している。
クインシーとチャールズ、テオボルトはすでに死亡。
戦えるのは俺と優太とバーカス、ジョン。
「勝てない・・・」
天地人が地面に膝をついた。
優太とバーカスとジョンも今の状況を把握していた。
答えは一つ。



────勝てない────



和馬は4人の表情を見るとニヤリと笑った。
「やっと理解したかい?俺には勝てないんだよ。」
和馬は両手を刃物に変え、右の刃物に電気を流し、左の刃物には炎が点火する。
「俺には勝てない。」
和馬はまず、ジョンに向かって走り出した。
しかし、和馬は途中で消え、瞬間移動でジョンの後ろに回り込む。
「先生!!」
「さよなら。先生♪」

ブシュ!!

ジョンの心臓に電気を帯びた刃物が貫通した。
「あがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
ジョンは悲鳴を上げて丸焦げになり、そのまま地面にパタリと倒れた。
和馬は不気味に笑うと、次はバーカスの前に瞬間移動。
バーカスは和馬に気付くと後ろに下がった。
「これは避けれるかい?」
和馬が人差し指を向けると、人差し指からレーザーが発射された。
この能力は星風人の能力だ。
バーカスの頭をレーザーが貫き、バーカスはそのまま後ろに派手に倒れた。
バーカスは目を開けたまま即死だった。
残りは優太と天地人。ほかの生きている者は気絶している。
「優太!!勝てない!!逃げるぞ!!」
「ここまで来て、逃げれるかぁぁぁぁぁ!!!!」
優太は片手を刃物に変えて和馬に向かって走る。
「よ、よせぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
天地人が叫ぶが、優太の耳には届いていない。
和馬は優太の表情を見るとニヤリと笑った。
「正義のヒーロー気取りは、ここまでだ。」
優太は刃物を振り上げ、和馬めがけて振り下ろす。
しかし、和馬はそんな簡単の攻撃に当たらず、横に飛び避けた。
そして、優太のわき腹めがけて両手の刃物を突き刺した。

「あ!!」

天地人が叫んだと同時に、優太はその場に倒れ込んだ。
優太のわき腹からは致死量を超える血が溢れだしている。
和馬は優太の喉に刃物を向ける。
「さようなら。」

そして、優太の喉を一本の冷たい刃物が貫いた_____