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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Emotion×白眼の少女 ( No.1 )
- 日時: 2010/01/19 20:23
- 名前: 天狼 ◆RAIMU...ys (ID: 81HzK4GC)
Episode00 ある日の出来事-prologue-
それは、ある晴れた日……ではなく、バケツをひっくり返したような雨の日の夜だった。
容赦なく降り注ぐ雨、何もかも吹き飛ばすような破壊的な風。
そんな町の路地裏で、水にうたれながらも、一人ぽつんと佇む少女がいた。
突然にやって来た嵐に周囲の人間は鞄やタオルで頭を守り、走り去ってゆく。
少女はそれを気にする様子もなく、ただ、空を眺めていた。
少女を見た者は絶対に一度立ち止まった。なぜなら、その姿に異様なものがあったから。
それは、髪……そして瞳。一般ならば黒や茶色だが、それは紛れもない“白”であった。
一本の混じり毛もない白髪。それも老人の白髪とは違う。
腰辺りまで伸びた流れるような髪。なによりも、その美しさ。
天使や女神。そんなものを連想させるような髪だ。
瞳の色も同様に白く、濁りのない透き通った色をしていた。
視点の定まらない瞳でぼんやりと上を見据える。
「……雨」
少女の口は、見た者が違和感を覚える程に小さく動いた。
長い髪からは水が滴り落ち、頬や額にぺたりとへばりつく。
意味のないたった一言を残して、少女は暗い路地へ消え、
夜の闇へと溶け込み、吸い込まれていった。
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