ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ブラックチェーン ( No.13 )
日時: 2010/02/02 18:18
名前: 白兎 (ID: jvoffn3S)

  ********** 過去 **********

 俺は 竜郎。
 「たつ」とか「たっちゃん」って呼ばれてる。
 
 俺の仲間はごう、てる、かよ、きぬえちゃん。
 いつも一緒に遊んでる仲間達だ。
 
 高校も同じところに入った。
 忙しくなって会える日も少なくなったが、
 それでも仲は良かった。

  秋頃の事だった。

  転入生がやって来た。

 そいつはかなり頭の切れるやつで、モテていた。
 古川良人ふるかわよしとという男だ。
 きぬえちゃんも、どうやら奴のことが好きな様だったので、正直良くは思わなかった。

 ある日、学校の金が盗まれた。

 不良で、前に答案用紙を盗んだことのある
 竹中邦夫たけなかくにおが疑われていた。
 
 しかし 古川はみごとに真犯人を見つけ出した。

 秀才のマジメくんが真犯人だったから驚いた。
 でもどうしたって奴の話はつじつまが合うのだ。

 元々警察になりたかった俺は
 その様子をみてとてもかっこいいと思った。

 そして

  「お前すげぇなー!!」
 思わず 声をかけた。

 そして

  「探偵みたいだったよ。
   ・・・そうだ!
   俺らで探偵クラブでも作らねぇか?」

 冗談のようにいった本音だったが

  「・・・いいぜ。」

 思いがけない返事を貰えた。

 おれは驚きながらも

 小さくガッツポーズした。



 かくして 探偵クラブが作られることになった。
 
 きぬえちゃんに言ったら

  「私もやりたいな・・・」
 
 と言ったので、きぬえちゃんとも
 一緒にやることとなった。
 うれしかった。

 クラブの申請をした。

 もっと説得の時間がかかるかと思ったが
 古川の実績のおかげか あっさり済んだ。
 部室ももらえた。
 
 ごう、てる、かよもさそってみたが
 みんな×だった。

 ごうは野球部、てるはテニス部、かよは文化部があるし、仕方ない。
 
 
 しかし、これといってやることはなかった。
 
 俺たちは部室のイスに座り
 各自なにかをしていた。

 古川は分厚い難しそうな本をもくもくと読んでいた。
 俺だったら3秒見ただけで頭痛がしそう・・・
 
 きぬえちゃんはそんな古川をただじっと見つめていた。
 教科書でばれない様に隠しているつもりなのだろうが
 はっきりいって 丸分かり。

  あーあ。
  ひまだ。