ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ブラックチェーン ( No.75 )
日時: 2010/04/16 19:24
名前: 白兎 (ID: oDAd3.8e)

 **********  **********

(てくてく・・・)

 私たちは高地さんのところへ向かっている。

 憂鬱だなぁ・・・ああいうタイプ苦手っていうか。

  「はあぁぁぁぁああ〜〜〜」

  「ため息すんな。」

  「そうだよぉ。幸せ逃げるって言うじゃん〜」

  「もうとっくに逃げてると思う・・・。」


 そのとき・・・


  「な、なんですって・・・!犯行は私たち以外不可能だなんて、そんな・・・!!」

 高地さんの声。

  「どうかしたんですか?」
 すかさず賢人は様子を探りに行った。
 私たちも賢人の後に続く。

 答えたのは霧沢さん。

  「あ、美宇さん達のお友達・・・?
   あのね、今刑事さんが来てるんだけど・・・」

  「けど?」

  「死亡推定時刻からかんがえると、犯行は私たち研究員しか出来ない状況だったらしいの。」

  「何でですか?」

  「その日はみんな徹夜で残って実験してたから、周りには私たちしかいなかったの。研究室に入れるのは私たちだけ・・・。出入り口にはカメラも回ってるから、他の人が入ったらすぐにわかることだし。」

  「えっじゃぁ・・犯人はやっぱりこの中の人なんじゃ・・・

  「(ストレートすぎるだろ!)利奈っ!!」

  「・・・。(歯に衣着せぬ奴だな。)」


 (警察)「なんだい?君たちは。今から話があるから子供は帰った帰った。」
 
 この刑事、ちょっとは山田さん見習えよ・・とか思いながら私たちは仕方なくロビー(?)に戻った。


  「ねぇ、もし本当にあの中に犯人がいるとして・・・だれが怪しい?」
利奈が聞いてきた。

  「だれがっていうほどまだ研究員たちと親しくもないだろ。
   面識があるのは霧沢さんと久遠って奴と、高地さんか・・・。」

  「その中だったら高地さんが一番怪しいけどね。だって加賀見さんが死んで、高地さんが研究員の中で一番偉い存在になったんだし。」

  「どのみち判断するには早すぎる。もっと手がかりがあればいいんだが。」

  「何かいい方法ない?」

  「じゃあ、研究員一人ずつに、話を聞いてみよう。何か知っている者がいるかもしれない。」

  「なるほどぉ♪そんじゃ、明日は研究員たちに探りを入れてみるってことで♪」

  「了解!!」

 そうして作戦会議は終了した。

 しかし、利奈たちが泊まれるのはあと三日。

 それまでにこの事件を解決することはできるだろうか・・・?