ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 彼女の恨み 【一話更新】 ( No.4 )
- 日時: 2010/01/23 15:05
- 名前: まさブラ (ID: G3bbAK5P)
- 参照: http://コメント下さい
早朝7時。
まだ信吾は、ベッドから出ていなかった。
「はあ、大学に行く気がねぇなー」
信吾は、昨日から一睡もしていなかった。
ずっと、彼女の事を考えていたのだった。
————彼女が死ぬなんて……。
その悔やむ考えが頭を廻っていた。
でも、家にいるよりやっぱり学校に行った方が楽だと思ったのか支度をし、家を後にした。
そして一歩外に出てみるとすごく寒かった。
「うう、さみぃ。まっ、冬だから当たり前か……」
そして俯き加減に信吾は歩いていた。
その時、後ろから男の声がした。
振り向いてみると同級生の須藤 健だった。
彼は、高校からの人で明るさと元気がとりえの一言で言ってバカだった。
俺は、いつもの如くめんどくさそうに対応する。
「なんかよう……?」
健もいつもの様に明るく大きな声で言った。
「おまえもさ彼女が死んだのは悲しいと思うけどそう暗くなるなって」
「別に暗くなんかない……、しかも、俺には関係ねぇ……」
健は、俺の肩を突いて言った。
「またまたー、ほんとは彼女に未練を残してんじゃねぇの?」
とうとう俺はイラッときて健を押した。
「お前に何が分かる? わからねぇくせして未練を残してるとか言うんじゃねぇ!」
そう言って、信吾は健を残しさっさと学校へ向かった。
そして早歩きになり、少し経った所で学校に着いた。
その後、授業も一応参加したが耳に入るはずなんてなかった。
そして帰り際、研究室に行こうと思ったがこの状況で行くのは少し戸惑ったのでやっぱり家に真っ直ぐ帰る事にした。
家に着いて、早速信吾は横たわった。
「一体いつになったらこの気持ちは消えるのだろうか……」
そう呟いた後、急に瞼が重くなりとうとう眠ってしまった。
起きたのは夜10時になった頃だった。
特にする事も無かったので携帯を覗き込むと7時頃にメールがきていた。
宛先は、新しい彼女からだった。
信吾くんへ
今日どうしましたか? 研究室に姿を見せなかったので心配しました。
信吾くんの声が聞きたいです。
もし良かったら電話ください。
花音より
電話くださいと書いてあったが無視した。
今の状態で電話したって彼女に心配を賭けてしまうと思ったからだ。
彼なりに彼女の事を考えたつもりでもあった。
信吾が、もう少し寝ようとした時またメールがきた。
宛先???。
誰だろうと感じ携帯を覗くとびっくりする事が書いてあった。
信吾くんへ
私はあなたを諦めない。
そう、永遠に……。
???より
内容はこれだけだった。
「なんだよ、気持ちわりぃなー」
そう信吾は軽くしかそのメールの事を考えていなかった。
それが、後で大変な事になるともしらずに……。
続く