ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

御伽  ( No.2 )
日時: 2010/01/23 10:12
名前: 音 ◆fpcvJMKcxg (ID: IJ2q7Vk/)
参照: 歪んだ童話の「作者」—マスター—は何?  —「ぼくらの『歪』童話」 

「…ここは<<おとぎ話>>。」
…は?
何か蒼いのが見えた。ゆらゆら炎みたいにゆらめくそいつが言う。
「キミはオズ?王子様?それともそれとも、…何かなあ?」
…何だよ。それ。さっぱり分からない。僕はどうすればいいんだ?
「答えはカンタン。きみはこのおとぎ話でワタシを見つけてくれれば良いのさ♪じゃ、ばいばい」
声は消えた。蒼い炎みたいなのも消えた。周りにはチェス盤の上のような光景が広がるばかり。…これは二回目の台詞だが、さっぱり分からない。本当に。
不意に目の前に落ちてきた紙。…何だ。
床に落ちたそれを拾ってみると、一文だけ書いてあった。

「あなたのおとぎ話は 作者の中」
その一文で、すべてがわかった気がした。
…オーケー。とりあえず進んでみよう。そうしなきゃ何も始まらない…気がする。



序・終