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Re: __堕ちた僕と愛しいキミ ( No.4 )
日時: 2010/01/23 11:22
名前: 郁斗 (ID: m/WW0M6t)

第2話 キミが好きな理由


「なぁ、遊樹?」

「何?和」


僕が読書をしてると、和が聞いてきた。


「ゆずを好きになった理由。教えろよ」

「あぁ、そう言えば、前にも聞きたがってたね」


僕がゆずが好きな理由。
そんなの決まってる。
『ゆずが好き』
ただそれだけのこと。


「ただたんに、ゆずが好きなだけ」

「それだけか?」

「うん」


僕はそのまま目を本に移した。
和は鋭いから目を合わせたらいつ気付くかわからない。
ここでバレると困るからね。
せっかく手に入れたのに。
また、手放すことになるなんて嫌だしね。


「…そうか」


あぁ、まだ一つあったね。
ゆずが好きな理由。


「…ゼツボウ」

「ん?何か言った?」

「何でもない」


絶望の姿のキミ。
早く見たいな。