ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 物語レストラン〜一品目を作りました〜コメント待ってます^^ ( No.15 )
日時: 2010/01/30 11:14
名前: ガロルダ ◆2zLcupqRwQ (ID: TSkkgAHv)

        二品目

   〜+吠える警察と亡く子のステーキ+〜



また来て下さいましたか・・・。

ではお話致しましょう。貴方は、

「犬のおまわりさん」

の童謡知ってますか?有名ですね。

内容は

犬のおまわりさんが迷子の子猫ちゃんを見つけて

お家はどこだか聞いてみるが子猫ちゃんは泣いてばかり・・・

名前も分からず、家も何処なのかも分からず

犬のおまわりさんは困って吠えてしまう・・・・


たしかこんな感じで終わってしまう歌だと思います。

終わり方がこれでは後にどうなったのか気になります。


・・・とその前に・・・・


何か・・・・・





             おかしいと・・・・・・





思いませんか・・・・・?




考えてみてください。歌詞の中の

「名前を聞いても」「お家を聞いても」

「スズメに聞いても」「カラスに聞いても」

これ等の言葉、全部

「分からない」

ことになってしまっているのです。おかしいと思いませんか?子猫ちゃんの情報が何一つないんです。

だって自分の名前も分からないんですから・・・。

この歌詞から私は

「犬のおまわりさんの歌は実はこうだったりして・・・。」

と考え、また仮説の様な物語を作りました・・・。



ここは動物が生きる街・・・・

犬のおまわりさんは今日も事件がないか注意深く辺りを見ています。

・・・・すると目の前に赤と茶と白の三毛の子猫が泣きながら犬のおまわりさんに近づいてきました。

犬のおまわりさんがどうしたのか聞くと・・・・・・





「マイゴニナッチャッタ・・・・」




と泣き声で言いました。



さてここで疑問に思ったことがあります・・・・。



子猫は本当に・・・・・・





「迷子」になったのでしょうか・・・・・・?


私にはそう思えないのですが・・・・。話に戻りますよ・・・・。


犬のおまわりさんは、

「よしよし、おまわりさんが見つけてあげるからな。」

と言って子猫の頭をなでたのですが、子猫に触れた瞬間犬のおまわりさんはビックリしました。



子猫の身体は大雨でずぶ濡れになった様にグッショリと濡れています・・・・・。でも今日はすごくいい天気です・・・。


なぜこんなに濡れているのだ・・・・・?


犬のおまわりさんはそう疑問に思いながらも子猫に名前を聞きましたが返ってきた答えは、


「ワカラナイ・・・・ワカラナイ・・・・。」

だけでした・・・。

さすがに名前まで分からないと困るので近くにいた、スズメやカラスに子猫の情報を聞いてみましたが、分からないと言われてしまいました・・・・。


何の情報もつかめずどうやって家に送れるだろうか・・・?

仕方がないので犬のおまわりさんは子猫を連れて色々なところを歩きまわりました・・・・。

でも子猫の家は全然見つかりません。辺りも暗くなってきました・・・・。

狭い路地裏を通っている時犬のおまわりさんは子猫に聞きました。

「どうしてこんなに濡れているんだい?」

そう言われて子猫は黙ってしまいました・・・。

「まぁ風邪をひかなければいい話だけどね。」

犬のおまわりさんはそう言いながら子猫の頭をまた撫でました。

その時偶然、茶色の毛と赤い毛のところに手が触れました・・・。

何か変な感触がしたので犬のおまわりさんは子猫の頭撫でた手のひらを見てみると・・・・・


泥水とあと一つ・・・・



        

          血が・・・・・・



ついていました・・・。


犬のおまわりさんは驚いてしまいました・・・・。だって赤い毛かと思ったら血だったのですから・・・。


「ワタシネ・・・、スコシマエニ・・・・クルマニヒカレチャッタ・・・ノ・・・・」

子猫は急に喋り出しました・・・・。

「ワタシヲ・・・ヒイタ・・・ハンニンハ・・・ワタシガ・・・コワシ・・・チャッタ・・・。」

犬のおまわりさんは恐ろしくなりました・・・。

「サワッタナ・・・サワッタナ・・・・。シラレタクナカッタノニ・・・・シラレタクナカッタノニ・・・・・・。」


子猫の声は段々と低くなっていきます・・・。

犬のおまわりさんは、一瞬こんな考えが浮かびました・・・。




この子はもう・・・・









   死んでるんじゃないか・・・・・?








と・・・・。


子猫が自分から「車にひかれた」と言っているのだからその可能性は高いし、大雨の中ひかれたなら身体が濡れている件と身体の毛の色が泥水と血だった件も合う・・・・。

でも子猫は自分を殺した犯人を「こわした」と言っているが・・・?


そんな考えもしていた犬のおまわりさんのことを、子猫は見抜いたかのような顔をし、魔物の様な声を張り上げ犬のおまわりさんにとびかかりました。

犬のおまわりさんも抵抗しましたが、子猫の力がありえないほど強く、力が弱まってしまいました・・・・。






「ワタシニフレタヤツハ・・・・コウシテヤル・・・・!!!」







ウワオォォォォォォン・・・・・・・・・・・・・・・







次の日・・・・。





交番から少し離れた街のある路地裏で、刃物か何かで顔と喉を切り刻まれた・・・・・










犬の死体が






見つかったそうです・・・・・・・・・。










貴方は迷子の三毛猫を見つけても、絶対に







                   

                  「触れて」













        はなりませんよ・・・?










たとえ・・・・









貴方のすぐ後ろに・・・・・・・・・・・・・





   





   立っていたとしても・・・・・






                 ね・・・・・。