ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 物語レストラン〜4品目です。感想お待ちしております。〜 ( No.77 )
日時: 2010/03/07 13:51
名前: ガロルダ ◆2zLcupqRwQ (ID: TSkkgAHv)

          五品目

    〜+消えた子供のサンドイッチ+〜


いらっしゃいませ・・・。
今日は何に致しましょうか・・・?

え・・・?たまにはパンが食べたいのですか・・・?

分かりました、すぐにお作り致しますね。

それまでの間、またお話し致しましょうか・・・。

貴方は『かくれんぼ』という遊びを知っていますか?

隠れた人を見つける人が探し出す遊びです。
一番よく知られているのは

一番最初に見つかった人が次の見つける人になる

というルールです・・・。

でも、かくれんぼは見つける人が隠れた人を全員見つけるか、降参するまでその遊びは終わりにならないそうです。


終わらない遊びですか・・・・・・。


ではこれから、かくれんぼをしていて起こった話をしますね・・・・。



夏のある日、あまり人のこない小さな神社で銀羅君と羅伊里ちゃん、三月ちゃんと希一君という子供達が遊んでいました・・・。

銀「ねー、何して遊ぶ?」

羅「私はかくれんぼをして遊びたいのですわ。」

希「いいね、かくれんぼ。」

三「やろう!」

みんなの意見でかくれんぼをやることになりました。

次は見つける人を決めるため、話し合い、結果的に四人の中で一番年上の希一君が見つける人になりました。

ここでいきなりですがかくれんぼでは見つける人のことを『鬼』と言うそうですね。


羅「希一さんが鬼ですわ!絶対に見つからない場所に隠れて見せるのでしてよ!」

三「隠れろ隠れろー!」

希「よーし!すぐに見つけてやるぞ!」

希一君と言う鬼から離れて、みんな散り散りどこかへ隠れて行きました・・・・。

希「・・・・・。」

希一君は近くから皆を探し始めました。

羅「ふふふ・・・、私の隠れている場所は希一さんのいた場所からかなり離れている高い木の上ですわ・・・。ここからなら私が希一さんを見ることはできても希一さんから私を見ることは不可能・・・。」


ガサガサ・・・・

羅「なんですの・・・・?・・・・・あっ・・・!!」







キャアァァァァァァァァァァ・・・・・!!!!







ガササササ・・・・グシャ・・・・・・・ズパ・・・・




そのころ銀羅君と三月ちゃんは一緒に神社の入り口の近くの木の陰に隠れていました・・・・。

銀「ねぇ、今羅伊里ちゃんの悲鳴が聞こえなかった・・・?」

三「え・・・?たぶん見つかったんじゃないかな・・・?」

銀「見つかったにしてはあの悲鳴はおかしいよ・・・。まさか羅伊里ちゃんに何かあったんじゃ・・・?」

三「行ってみよう。見つからない様に・・・・。」

銀羅君と三月ちゃんは羅伊里ちゃんが隠れていた木の近くまで来ました・・・・。

三「羅伊里ちゃーん・・・?いるのー・・・?」

銀「どうしたのー・・・?悲鳴なんかあげてー・・・?」

二人が小さい声でそう言っていると木の下に羅伊里ちゃんの頭らしきものが繁みの蔭に出ていました。

銀「羅伊里ちゃん!そんなところで寝ていちゃダメだよ。」


でも羅伊里ちゃんは返事をしません・・・・。

三「ねぇ・・・、おかしいよ・・・返事がない・・・。」

銀「羅伊里ちゃん!羅伊里ちゃ・・・・・・!!!」


銀羅君は固まりました・・・・。そう・・・・そこには羅伊里ちゃんの・・・・・・










           首だけが





あったのです・・・・・・。


三「イ・・・・イヤァァァ!・・・・んぐっ・・・!」

あまりの恐ろしさに三月ちゃんは叫びそうになりましたが、銀羅君が口をふさぎました・・・・。

銀「しーーっ!静かにして!ここで大声を出したりしたら羅伊里ちゃんをこんな風にした奴に気づかれちゃうよ!とりあえずここから逃げよう!見つかる前に!」

三「待って!そうならば希一君にも教えないと!希一君も殺されちゃう!」

銀「そうだ!教えないと!・・・・え・・・?」

銀羅君は何かハッとした表情で慌てて三月ちゃんに言いました。

銀「言いに行っちゃダメだ!」

三「どうしてよ!希一君が死んじゃう!」

銀「考えてみてよ!僕たちは羅伊里ちゃんの悲鳴を、羅伊里ちゃんが隠れていた場所のうんと離れている場所から聞きとってここまで来たんだよ!
ここの神社はそんな大きくないからあの悲鳴は神社の外にいればどこからでも聞こえるはずだよ!それなのに希一君はここに来なかった・・・・。
だから今考えられることは希一君は神社から出て違うとこに僕たちを探しに行ったのか、あるいは羅伊里ちゃんを殺した犯人が・・・・・











          希一君



としか考えられないんだよ・・・・!」

三「どっちにしろここをウロウロしていられないってことじゃない!犯人が他にいるならいるでここから出て希一君に言わなきゃいけないし、犯人が希一君なら希一君に見つからない様にここから出なくちゃいけないってことでしょ!」

銀「とにかくここから出てまず希一君を探そう!まだ犯人が誰だか決まったわけじゃないけれど・・・・。」



二人は周りを確かめながら神社の中を走りました・・・。すると木のむこう側に誰かが血のついたナイフを持ち、ウロウロしているのを二人は見ました・・・・。

銀「誰だろう・・・?」

三「きっと羅伊里ちゃんを殺した犯人よ!」

二人は遠くからその人の顔を見ようとしました。

顔がちらりと見えた時、二人は心臓が止まりそうになりました・・・・。

そう・・・二人が見たその人は・・・・・・・・・










       希一君だったのですから・・・・・。


銀「そんな・・・・、希一君が犯人だったなんて・・・。」

三「気づかれたらまずいわよ!逃げましょう!」

そう言って逃げようとする二人に希一君は気づきました・・・。

銀「やばい!気付かれた!」

三「早く!走って!」

希一君が追いかけて来ました・・・・。

銀羅君と三月ちゃんは二手に分かれ逃げ、銀羅君が神社を出ようとすると神社の出口が何かに塞がれており出れなくなっていました・・・・。二人はずっと、神社の中を逃げ回るしかなかったのでした・・・・・。



ここの神社は人がこない・・・・。つまり助けに来てくれる人はいないのです・・・・。





これは『かくれんぼ』・・・・。全員が見つかり、捕まるまで終わらない遊び・・・・・・・。



さあ次はどちらが・・・・・・・・・・・

















        ツカマルノカナ・・・・?