ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: みぃつけた♪ ( No.9 )
- 日時: 2010/01/29 04:42
- 名前: かな☆* (ID: gua0VHe/)
Episode 3. カスミの願い
三年の男子は、その場に倒れた。
だれもが目を疑い、沈黙は続いた。
そんな・・・先輩が撃たれた・・・・
死んだ・・・・
嫌だ、嫌だ!そんなのあり得ない!
これからこいつらと、かくれんぼをして
見つかったら殺されるって事でしょう?
男「抵抗しても無駄ですよ?
あなた達は、ゲームに勝って生き残るか
負けて死ぬかのどちらかです。
さあ、そろそろ始めましょうか」
するとカスミは一歩前へ出た。
ヤバい、逆らったら殺されるよ?!
でもカスミは小刻みに震えている足で立って
言った。
カスミ「学園長は・・・」
男「・・・あ?何だ、てめぇ」
カスミ「が、学園長はどこですかっ?」
男「そんなの関係ねぇだろう!」
だがカスミは、男にすがりついて泣いた。
カスミ「学園長はっ・・・!?さっきのあの音、銃ですよね!?
もしかして撃ったんですか!?殺したんですか!?」
男「だとしたら、なんなんだよ!」
カスミ「嫌だ!学園長はどこ!?」
男「しつけぇな、てめぇッ!!」
男はカスミを殴った。
女子たちは悲鳴を上げ、その場にぺたんと倒れてしまった。
その目には涙がうかんでいた。
紗登子「やめて!カスミ、もう抵抗するのはやめて!」
でもカスミはまた立ち上がり
ふらふらした足取りで男に近づいた。
紗登子「カスミ!ダメ!!」
カスミは男につっかかろうとしたが、
その手はガシッと止められてしまった。
男「良い度胸してんじゃないか!
だが、お前の友人の方が話が分かるんだな。
お前、カスミだっけ?そこんとこ見習えよ!」
そして男はカスミに目隠しをしてどこかへ連れて行ってしまった。
カスミ「いやぁ!離して!離せよッ!」
男「静かにしてろ!」
カスミ「・・・・そう、分かったわ。抵抗しても無理ね。
でもこれだけは言っておくわ!!」
カスミは叫んだ。
男「なんだ?」
カスミ「みんな、勝って!絶対勝とう!
もうこれ以上抵抗して無理なら
勝つしかないんだ!これがあたしの願い!!」
紗登子「カスミ〜〜〜ッ!」
そしてカスミは男と一緒に下へおりて行った。
私はその後ろ姿をずっと見つめていた。
・・・そう、勝つ事を誓ったのだ。