壱巻事件とは〝時雨〟そのものだ。分かるか?白銀の髪を身にまとった少女はそう言った。昔の僕なら、事件とか探偵とか本当にどうでも良いものだっただろう。……普通に平穏な日々を過ごし。……普通に友達と話して。……普通に家族と接して。……普通に姉さんといる事ができただろう?どうして、姉さんはあの時……僕を置いて行ったのですか?