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Re: 逃亡中事件簿 アンケート中(オリキャラ募集中)追加質問有り ( No.87 )
日時: 2010/03/03 21:39
名前: nanasi (ID: XTwzLzPc)

二章  その弐拾八  魔女裁判  —判決—

キーンコーンカーンコーン

「以上、これにて授業終了。日直の者、挨拶を」

眉毛と髭が白いハゲの先生が言った(実はまだ四十歳)

「これで、二時間目の授業を終りマス。礼」

ミィちゃんは言う。

アリスさんほどしっかりはしてないが、野田先生よりはずっといい。

まぁ、そんなことを思っているうちに先生は動き出した

杖を使うことによって更にお年寄りっぽく見えることに本人は気づいていない。

しかもその足取りも弱くいうなれば

ヨボヨボ

という感じだ

四十歳なのに(しつこい)

でも、私たちには先生の足取りなんて(ましてや年なんて)関係ない

あるのはただひとつ

魔女裁判だけ

そしてようやく、先生は教室を後にした。

すると、アリスさんがいつものように立ち上がる。

そして教壇のほうに歩き始めるのと同時にクラスメイトたちがドアと窓、カーテンを閉め始める。

沙里さんも前へ行く。

やがて、完全な密室が成立するとアリスさんが一言言う。

ふと思った

こんなことも今日が最後なんだろうな

っと。

「これから魔女裁判を始める。」

アリスさんは最後だからと力をこめるように言った。

沙里さんは今日はノートも鉛筆もシャーペンも持っていない。

ただ座っているだけだった。

「今日は、今年の魔女裁判の最終日つまりは

 ”判決日〟

 です。

 被告人、被害者、ともに前へ。」

そう、アリスさんは言った

二人はゆっくり立ち上がり前のほうへ歩いてくる

方やのそのそと

方や綺麗に姿勢よく。

やがて二人が教壇の前までたどり着くとアリスさんはまたも口を開いた

「今回の事件の判決は、皆から取ったアンケートの結果、


 無視

 
 に決定されました。」

無視

私がまるをつけたところよりもう一段階下だっただろうか

教室が少し騒がしくなる

ため息の音が少し聞こえるのだ

最もそのため息にもいろいろ種類があるのだろうけど

「被告人本郷さん、異論・反論はありませんか?」

アリスさんは優しげに聞く。

すると、本郷さんは何か振り切ったみたいに後ろめたそうに静かに首を振る。

「被害者、ミィさん、反論・異論はありませんか」

「はい。」

はきはきと晴れやかな笑顔でミィちゃんは答えた。

とにかく満足げだった。

哀れなものと本郷さんに向っていっていたミィちゃんとは似ても似つかなかった。

「では、これにて第百二十三回魔女裁判を終了する。」

そう、アリスさんと沙里さんは言う。

アリスさんは静かな笑みで

沙里さんはいぶかしがるように・・ってえ?

もう一度沙里さんの顔を見る


その顔はどこか納得の言ってないような顔だった


なぜ。

一瞬はそう思ったがすぐに気持ちを切り替えた

まぁいいか。

「ねぇ、八月〜、サーカス見に来ない?」

はっと驚き声のするほう

つまりは後ろに振り向く(くどい)

そこにはミィちゃんがいた。

そしてもう一度言ったのだ

「あれ八月聞いてなかった?じゃあもう一度言うよサーカス見に来ない?」


   コナイ    だと?