ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 逃亡中事件簿 ( No.9 )
- 日時: 2010/03/14 20:09
- 名前: nanasi (ID: lerfPl9x)
二章 その六 宙を舞う!?
性格に表現するなら、鳥のように飛んだのではなく飛び上がった。
細かく言うと、ミィちゃんは塀に両手を着いて飛び上がったのだ。
そして、ふわりと体が少し浮く
そのままミィちゃんは塀に乗り立った。
「手滑らせたら命無いよ?」
わかってますっていうか、あって早々こんなことに巻き込まれてしまった私って……。
そう思った次の瞬間その家のベランダに手を着いてミィちゃんは飛び上がった。
ベランダの手すりの上に着地。
そのまま、手の位置を移動させ立つ。
そして、屋根に手を置きまた飛んだ。
屋根に着地。そしてふるえながらたつミィちゃん
……なお、この間は近所の人の情報によると、少女の絶叫が絶え間なく響きわたっていたそうだ。
「えーと、落ちてませんよね?じゃあこのままいきますよ」
と言うと今度はこの女、屋根の上を走り出した。そして正真正銘飛んだ。宙を舞った
「…………」
絶句。
堅気(?)を背中に乗せて飛び上がるなんて、空を飛ぶだなんて……。
もし、手でも滑ったとしたら
死ぬヨ死ぬヨ死ぬヨ死ぬよぉぉぉぉぉ
書き始めて六話目、主人公死すなんてちょうやだよぉ
スト。という音とともに重力が戻る。そしてまた走る。飛ぶ。の繰り返し
その姿は多分実に美しかったのだろうなぁなんて、思う余裕なんて無い。
ただ、死にませんようにということが、私の一番の願いだった。
そして、何度目かのストで、
「はい、降りますよ。しっかりつかまっててくださいね」
って言われたときは本当にうれしかった
だけど、そのまま1階分ぐらいダイブした時はかなり怖かったけどね。
されどともかく、学校らしき場所の敷地内に入ることはできた
「無事ですか?」
能天気に聞くミィ・・・(あーなんか呼び捨てになっちゃってる)
「大丈夫なわけ無い!!てか、あんた何者?」
そう私が聞くと、ミィちゃんはちょっとためらってから言った。
「ただの……軽業師の娘ですよ。」