ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:      *死神と神様*      ( No.1 )
日時: 2010/02/17 22:29
名前: ゆぅ (ID: G1Gu4SBX)

#01


「…うっうぇ」

「どーしたの?君」


この時が、僕と君の出会い。
泣いてた僕の前に現れた君。
大きな6枚の羽を広げた、この世界の——神様。

逆に言うと僕は死神。
真っ黒な鎌を持ち、天使や悪魔の魂を狩る者。


「…誰?」

「僕?僕はセティア。セティア・クロウ」

「神様!?」

「その呼び方は嫌だな。セティアでいーよ」

「セティア…?」

「うん。君は?」

「僕はラウド・ヴェリア…です」

「敬語も嫌だ。見るからには、君、死神?」

「う、うん」

「へ〜、まぁ、そんなのどーでいいや。ねぇ友達になろ?」


—友達。
独りだった僕には友達がいない。
セティアの言葉で僕は涙が止まらなかった。
嬉しくて嬉しくて涙が止まらなかった。


「えっ!?何で泣くの!?なんか悪いことした!?」

「嬉しくて…」

「え?」

「嬉しくて」


もしこの時、出会わなければ。
出会わなければ君は死なずに済んだのかな?
ねぇ、教えてよ——