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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: *死神と神様* ( No.15 )
- 日時: 2010/02/14 20:16
- 名前: ゆぅ (ID: jXNvrQsU)
#05
僕には家族がいない。
家族と過ごした記憶が無い。
生まれて誰か分からない人に育てられ、今を生きているに過ぎない。
だから、親の愛情を知らない。
そもそも僕を育ててくれた人は僕に愛情すらくれなかったのだろう。
ただ、育てるだけ。
僕が気付いた時には、森の中でひっそりと暮らしたいた。
誰の目にも触れる事無く。
ただ、ただ、時間は流れ孤独に生きてきた。
他の死神も僕のことは遠ざけていた。
「僕は、セティアの友達としての資格があるのかな?」
僕は問い掛ける。
そこには広大な闇が広がり、恐怖を思わせる。
『そんなのあるに決まってるよ』
誰かが答える。
聞き覚えのある声。
気付けば——
「僕…?」
僕の前に立っていたもう一人の僕。
顔も体格も全部が全部僕そのものだ。
『ようこそ、もう一人の僕♪』
僕は笑った。
とても綺麗な作り笑いで。
僕を迎えた。
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