ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 生神の唄。 ( No.41 )
- 日時: 2010/02/24 10:18
- 名前: 飛羽 ◆8sQ7Zb2MTg (ID: udG14aXH)
=6= 貴方
「あ、貴方は? 珠夢だよね? 」
真希は隣に居た少女に声をかける。 内心、あのペンダントは珠夢だ! と勝手に決めつけていたが。 少女はフッと鼻で笑った。随分、上から目線だ。
「フッ。あんな奴と一緒にしないでくれます!? 私のほうが偉いんですから! 」
真希は、真っ先に思った。こいつ、ムカツクー!なんか、人を見下すプロだ! そんな気持ちを抑えて、珠夢じゃないことがわかってよかったと思う。 まぁ、当然か。珠夢は猫だし。
「じゃ、じゃあ。貴方は……」 「貴方は!? 「貴方様は何方ですか? 」でしょう! まったく……」
真希は吹っ切れた。こういうタイプは嫌いらしい。 当の本人は腕を組み、見下したように鼻で笑った。ここまでやられると、見事としかいえない。
「ま、柚姉さまの客だってことで、と・く・べ・つ・に! 名乗ってあげるわ。 紗音よ。3秒で覚えて頂戴? 」
ずいぶん偉そうだが、口に出すといろいろ言われそうだから真希は、「はーい」と一応返事しておいた。