ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ■僕の悪神 / ( No.1 )
日時: 2010/02/26 18:05
名前: 瀬多 哉 ◆tdNM0cwS6s (ID: 0vH/svqy)

 プロローグ

 
 僕に残った最後のひとつ

 僕の手をきつく握り締めて、

 君は言うんだ。 


      *
 


 ああ、暇だ。 暇で暇でしょうがない。
 学校は嫌だが、ここまで暇だと 学校でさえ恋しい。


 僕は 戒【Kai】 と名乗る。 
 名字は言わない主義であって、知るものはほんの一握りだ。
 
 僕の母親が日本人で、父親が外国人。
 つまり僕はハーフ、 父親譲りの赤毛に母親譲りの茶色い瞳だ。
 自分はこの容姿を結構気に入っている。
 

 ふと、空を見上げたら、星がちらついていた。
 真っ暗な闇、僕は夜が好きだ。

 宇宙とは何だ? 
 もともとこんな世界があること自体が不思議ではないか?
 一体『今』は何なのだろう?

 考えれば考えるほど、胸にゾクッとした感覚が覚える。
 この痛みは何なのだろう、
 神がそこまで考えると危ない、と指摘してくれているのだろうか?


 僕は変人だ、変人と言われて生きてきた。(それでも友達はちゃんといるが。)
 自分でも結構いかれてると思う。

 だが、普通の庶民だ。
 ああ、何か特別なものがほしい。
                          

 ————僕だけのもの