ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 「太陽」 ( No.3 )
日時: 2010/02/20 21:46
名前: 一虎 ◆NmvfWy.uJ2 (ID: 6vRIMW/o)

第1話[仲間]NO.1
 
ある日、砂漠に馬車が走っていた。その馬車には、操縦者を含む4人の少年たちが乗っていた。

「なあなあ、シンラ〜・・・。」

無造作なショートヘアーの少年が沈黙の馬車で第1の発言者になった。その少年の声にはまだ子供っぽさが残っていた。

その少年は、隣に座っている髪が肩位まである少年に声をかけた。

「なんだよ。クソガキ、あんま喋らすな。喉が渇く・・・。」

その少年に対してもう1人の髪の長い少年が口を開いた。少年の声はトーンが低く男らしい声だった。

「なんだよっ!!クソロン毛!!!!お前に聞いてねえよ!!暑苦しいよ!!見てるだけでよ!!切れよ!!」

最初、口を開いた少年が怒鳴る。

「ああっ?お前の性格見てるだけで俺のほうも暑苦しいわ!!バータレ!!」

後から口を開いた少年も怒鳴った。

「もう口開くのやめたほうがいいよ?」

シンラと呼ばれた少年がどさくさにまぎれて口を開いた。その少年の声はあまりトーンの低くない落ち着いた大人っぽい声だった。

「「はあっ?」」

2人の少年は、声を揃えていった。

 「おい・・・。お前ら、いい加減にしとけよ・・・。前走ってる馬とお前ら2人交代してやっても良いんだぞ?」

口を一度も開かなかった少年が口を開いた。その声はトーンが低くてとても澄んだ声であった。

「・・・・・・・。」

「・・・・・・・。」

2人の少年は、黙り込んだ。 
 
 「いや〜・・・。さすがだね、グエン。」

シンラは、隣に居る少年に話しかけた。
 
 「うるせえ・・・。あいつらを黙らせろ。」

グエンと呼ばれた少年は、言った。

「ごめん、俺じゃどうにもならないや。」

シンラが笑顔で言った。

「フンッ・・・・。」

グエンは、黙り込んだ。

 「だいたいなあ〜!!クソガキ!!俺には、きちんとファイって名前があるんだよ!!!」

長い髪の少年は、自分でファイと名乗った。

「俺だって、マキシっていう名前あるもんね!!!」

もう1人無造作ショートヘアーの少年はマキシと名乗った。

「ガキでも自分の名前ぐらい覚えてるんだな。」

ファイは、言った。

「馬鹿にすんじゃねえ!!!このやろう!!」

マキシは、ファイの胸倉につかみかかった。

「いい度胸じゃねえの!!クソガキ!!」

ファイもマキシにつかみかかった。

ファイとマキシは、立ち上がって取っ組み合いを始めた。

 (「たくよ・・・、どいつもこいつも・・・。」)

グエンは、深いため息を付いた。

第1話[仲間]NO.1 終