ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 「太陽」 ( No.8 )
- 日時: 2010/02/27 20:20
- 名前: 一虎 ◆NmvfWy.uJ2 (ID: 6vRIMW/o)
第4話[グランドの町]NO.2
「宿の中すっげー。」
宿に入って第一声を出したのは、マキシだった。
「本当だね…。」
「砂漠にある町とは、思えねえほどだな。」
マキシに続いてシンラとファイが言った。
「そんなことは、どうでもいいだろ…。」
最後に不機嫌な声を発したのは、グエンであった。
(「なあ、シンラなんでグエン怒ってんの?」)
マキシは、シンラに小さな声で言った。
(「この町に入ってくる前からだよね。どうしたんだろう。」)
シンラは、眉を潜めて言った。
(「おいマキシ、手前がグエンになんかしたんじゃねえのか?」)
ファイは、小さい声で言った。
(「ちげえよっ!なんで、俺なんだよ!ファイ!お前じゃないのか!」)
マキシは、怒った。
(「手前、うっせえよ!!グエンに聞えるだろ!!」)
ファイが言った。
「何が俺に聞えるだって?」
3人の後ろからものすごく不機嫌な声がした。
「グ…グエン…。何もねえって…。」
マキシは、両手を左右に振って慌てながら言った。
グエンの口元には、不気味な微笑が浮かんでいた。
「わーっ!!!グエンがこの町に入ってくる前から何で怒ってるんだろって話してたのっ!!!ファイがっ!!」
マキシは、ファイを指差して大声で叫んだ。
「おいっ!!!何で俺なんだよっ!!!!」
ファイは、いきなりの指名に怒鳴った。
「まさか、またこの町に来る事になるとは思わなかったからな……。」
グエンは、目を瞑り真剣な顔で静かに言った。
「グエンここの町に来たことあるんだ。」
シンラは、地図を見ながら言った。
「ああ、かなり前だがな…。」
グエンは、ゆっくりと目を開いて言った。
「いつだ?いつだ?」
マキシは、言った。
「うっせえ…。黙れ。」
グエンは、マキシの頭を手で押さえて言った。
「なら、グエン。この町から10㎞ぐらいいったところに金山山ってあるよね?」
シンラは、地図を見ながら聞いた。
「…、ああ……。」
グエンは、一瞬眉をひそめて言った。
第4話[グランドの町] NO,2