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Re: 神に魅入られし者。 ( No.22 )
日時: 2010/05/04 23:55
名前: 金糸雀 ◆FXzmrZiArI (ID: w3Re2V0V)

              †  第一章 「黒神の創った者」 第九話  †



「『四大元素の四精霊達よ、その名と力を俺に差し出してくれ』」




「『では、貴様は黒神の名においてそれを破壊しろ』」




「『いいだろう』」



この二人の会話にしては少し難い言葉にシャルナは眉を寄せた。
それに、今、なんと言った? この青年は。




                   、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
_____________四大元素の四精霊の力を俺に差し出せ??





「どういう意味よ」


「そのまんま」



そう言って青年は微笑む。その後ろでは、白神が白い光と共に浮いている。
不気味に思って、シャルナは後ずさる。今まで見たことも、感じた事もない悪寒だった。
頬に冷たい汗が流れていく。何故か、手足が震えていた。




                 ________ヤバイ。危険だ。



頭に思いっきりこの言葉が浮かんできた。
何かを考えて出た言葉ではない。自分の本能がそう感じたのだった。
今、目の前にいる青年の方が、黒神の力を持つ自分より危険な存在だと思った。


                 _____逃げろ。



頭でそう命令した。しかし、体は思うようには動きはしなかった。
動かそうにも、震えて手足が動かなかった。言葉も発せられなかった。


「・・・・やっぱり怖いかな」
「そりゃそうだろうな」


青年のすっ呆けた発言に白神は即答した。
今、自分達は本当のエクソシストとしての能力を出したのだ。




そう、




                、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
                 言霊で放つ白神自身の能力を。




黒神が怖くないと思うはずがない。
本能が叫ぶはずだ。











怖い_______________________と。





実際は、白神も黒神の能力が怖くないと言えば嘘になってしまう。
相手の能力に怯えながらも、戦闘は避けられない。
それが、運命。


だが、この青年に怯えるのはもう一つある。

    クローン
黒神の複製。


黒神としての能力が白神の能力を拒むため、青年はその二つを制御していた。
反発して、拒否して、消しあう能力を上手く融合させる。
そして、白神と黒神の能力を一つの神としての能力に変えてしまっている。


頂点に立つ、神。




「俺等の力は通称、〈エレメンタル〉」
「四大元素の四精霊の力を使わせてもらうんだけどな」
「では、早速続きをしようか」
「ただ、お前は終了だけど」




                「・・・・・・・・・・・・・・・・に、逃げなきゃ」



シャルナは本能的に自分の背後にある街中へと逃げようとした。
鎌を振り上げ特大の黒炎で自らの体を包み、青年の方へと特大の黒炎をぶつけた。
これで暫くはその黒炎を相手にしなければならない。
そう、黒炎は消えないのだ。普通の水では、水のほうが消えてしまう炎。




「・・・・・・・・・・暑い」
「そりゃ、お前・・・・。炎の中だから当たり前」
「・・・さっさと消そうか、両方。




 『ウンディーネ』!!!!!!!!」



                                続く