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Re: 神に魅入られし者。 ( No.26 )
日時: 2010/06/06 23:11
名前: 悠 ◆FXzmrZiArI (ID: w3Re2V0V)

          第二章  「エクソシスト」   第三話


        、、、、、、
「・・・・・・・・・・・動き出した」






                        _______と、簡単に言われても。

その言葉だけで理解できるものは少ないんじゃないだろうか。



動き出したのは、勿論、世界最悪の黒神だって事は分かった。


だからどうした、





・・・・・・と。


彼、ウェザンは思った。


まぁ、そりゃ?
世界最悪なんて名乗ってんだからそういう黒神なんだろうけど。

黒神の中で最も強いとか。
最初の、神を裏切った黒神だとか。

・・・強い黒神だとか。

・・・・・・・・・・・・・・最強の黒神だとか。



など、色々(二つだったけれども、)あるだろうけど。

動き出した、などという少ない言葉では分からない。


まぁ、動き出したんだろうけど。


「・・・何かしたのかよ、ソイツ」


動き出したって言うなら、何かしたのだろうと聞いたみた、けど。



「いや? 別に何もまだしてねぇけど」

「・・・・・・・・・・・・」


なんて、答えが返ってきた。




「まだ何も判明なんてしてないんだ。
 だが、黒神の動きがやけに活発で分かりやすいんだよ」

「・・・意味分かんねぇ」

「いや、だから・・・・。
 何も分かっちゃいねぇほど怖いもんはないだろ?」

「・・・そう」


そう言ってウェザンは、他のエクソシストが溜まっているテーブルへと行った。
後ろで、おーい、と呆れたような声が聞こえたが無視をする。




まぁ、いくら強かろうと?

最強だろうと、

凄い最強だろうと、

どんなものか、そんな奴だって分かってもすぐに対処は出来ない。
その時になって、実際に会って、実際に戦って、攻撃して、されてみないと全ては不明のままだ。

分かっていても、それは必ずいつか来るから今知ったって意味がない。

だって、ずっとそれを避けてもいつかはきてしまうからだ。

だから、知らなくていい。

そん時に、勝ったならラッキーで、

負けたらアンラッキーで、仕方なくていい。

全ては、そん時でいい。




・・・・・・・・・と。


この時は思っていた事、全て壊された、

なんて事は、

まだもう少し後だけれども。


                        続く。