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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Jack the Ripper ( No.10 )
- 日時: 2010/03/06 11:50
- 名前: 白魔女 (ID: Eda/8EBL)
——Ⅱ——憂鬱な時間
1
外はいい天気だ。晴れ晴れとしていて、もう春が来たのだな、と感じさせられる。これで、鶯の鳴き声でも聞こえてきたら言うことはないのだが、生憎、聞こえてきたのはまた由愛の声だった。
「チャビったら、馬鹿でしょう! でも、そういうところが可愛いのよね……」
声からして、由愛が段々しょげていくのがわかった。なんとか慰めようと、蜜柑は由愛のそばに、寄ったが、徹は相変わらずせっせと仕事を全うしている。
「いまさらなんだが、勝手に張り紙張っていいのか?」
「知らない」
蜜柑はそんな徹に少しばかり腹を立たせながら答えた。
「由愛。元気出して。きっと見つかるから。張り紙貼ろう」
「うん……ありがとう、蜜柑」
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