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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Jack the Ripper ( No.4 )
- 日時: 2010/03/06 11:49
- 名前: 白魔女 (ID: Eda/8EBL)
——Ⅰ——
2
「はい、これ。チャビの写真ね」
由愛の部屋に(強制的に)集められたのは、蜜柑と、同じクラスで二人と仲良しの男子、星野 徹だ。
「なんで、俺までこんな事を……」
「こんな事!? あたしの大事なチャビが、“こんな事”ですって!」
朝から語尾に「!」がつく由愛から、蜜柑は気づかれないように耳を遠ざけた。近くにいたら、耳がどうかしてしまいそうだ。
手渡された写真に目を落とすと、そこにはごく普通の猫がいた。特に、可愛いということはない(なんて、口が裂けても由愛には言えない)。
「まずは、この写真を使った張り紙をつくって、町に貼り付けるわよ。そうしたら、本格的にチャビを探しに行くからね。……返事は?」
「は〜い……」
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