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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Jack the Ripper ( No.44 )
- 日時: 2010/03/29 22:10
- 名前: 白魔女 (ID: N1KBaRht)
——Ⅱ——
3
次は、由愛の病室へと向かった。ドアを開ける前に、中から由愛の泣きじゃくる声が聞こえた。
「あぁ——ひっく——蜜柑——うっ——だ、大丈夫だっ……た?」
相手のこと心配できる状況なだけ、よかったと思った。
「由愛は——まだダメみたいだね」
「だって——腹——から——うわぁぁぁぁ!!」
由愛はまた、大声を上げて泣き出した。由愛の周りには誰もいず、蜜柑はあわてて駆け寄って慰める。
「由愛、お父さんは?」
由愛のお母さんが昔に事故で亡くなっていることを知ってる蜜柑は、あえてお父さんだけを言った。しかし、さらに由愛は泣き出してしまった。
「お父さん——海外に出張中だから——あたし——一人で——」
「あぁ、そうなの。ゴメンゴメン。大丈夫だから……」
由愛の面倒を見ていると、あの死体のことは考えずにすんだ。
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