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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Jack the Ripper ( No.45 )
- 日時: 2010/03/31 09:46
- 名前: 白魔女 (ID: N1KBaRht)
——Ⅲ——刑事の三崎
1
「こほん。えー、私がこの事件を担当いたします、三崎 百恵といいます。どうぞお見知りおきを」
「あ、はぁ……」
差し出された名刺を、三人はぎこちなく受け取った。
普通、刑事ドラマなどで見る刑事は、タバコを吸っていてに茶色のコートを着て、(あんぱんと牛乳を片手に張り込みを……これはお笑いの話だ)、とにかく渋い人を想像しがちだ。
でも、現実そんなお決まりのパターンで来るわけないんだと、三人は思い知った。
机をはさんだ目の前にいたのは、金髪で美人で、真っ赤なスーツを来た若い刑事だった。メイクも恐ろしいほど決まっていて、そして何より目が生き生きとしている。こんな人で大丈夫だろうか。でも、見た目で馬鹿と見せかけて、実際、結構冷静だったり——。
「あー、あたしこ〜いう堅苦しいの苦手なのよね。三崎って呼んで。なんなら、百恵でもいいけどっ」
三崎は三人にウィンクした。その瞬間、三人はほぼ同時に硬直した。
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