ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 〜FALL〜 ( No.1 )
日時: 2010/03/15 12:46
名前: 遊太 (ID: EWcIN/Ij)

Episode1-1 【プロローグ】

成田国際空港

東京私立第1高校の1年生は、空港第1ターミナルのロビーに集まっていた。
「よーし。点呼するぞ!!中学みたいな生半可な仕方でするなよ。」
1ー1担任の国沢孝博は生徒に叫ぶ。
1−1の生徒の本城アキラは重い荷物を持って上の空だった。
第1高校は今からアメリカに合宿だ。
この第1高校はお金持ちの校長のもと、毎年1年生から海外で合宿させている。
意味は分からないが・・・・。
そう、今から30時間後にはアメリカの空港にいるはずだった。

**********

「はっ!!!!」
アキラは森の真ん中で血まみれとなって倒れていた。
「痛って・・・。」
アキラは頭をなぜか強打していた。
「飛行機の中じゃないのか・・・。何があった・・・」
アキラは立ち上がり、周りを見渡す。
日本ではない、アメリカに着いたわけでもない。
アキラがふと空を見上げると、一本の黒い煙が空に伸びている。
「みんなは・・・」
アキラは黒い煙に向かって駆け出す。
草木を掻き分け、アキラは浜辺へと出た。
視界に青くきれいな海が広がる。
そして、浜辺には悲惨な光景が広がったいた。
「そんな!!嘘だろ!?」
浜辺には飛行機の残骸や乗客の荷物が散乱している。
飛行機の右翼は砂浜に突き刺さり、エンジン部分が音を上げ回っている。
生徒や先生、乗客はうめき声をあげて砂浜に倒れていた。
「アキラ!!!」
アキラが唖然としていると、目の前に同じクラスの皆川恵美が駆け寄ってくる。
「何があったんだ?」
「分からないの!!飛行機が突然大きく揺れて、そのあとはコックピットがみんなの目の前から消えて・・・・」
恵美は眼から涙を流し、その場に崩れ落ちる。
アキラは未だに思い出せない。
ここはどこだ?
何があったのだ・・・・
アキラは頭をフル回転させ、数時間前のことを思い出し始めた。