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Re: ヴァンパイアと少女カオル ( No.2 )
日時: 2010/03/14 19:52
名前: 夢猫日和 ◆PxAOHU.zVE (ID: aYwQGfB6)

第一章

私は、今日。六年生になった。つまり、最上級生になったのだ。その分、色々と自覚しないと行けない。
でも、私の場合は霊感があるから。なるべく、学校の生徒が異世界の者だったり、気づかないようにしていきたい。

「カオル」
後ろから、聞こえる声は同級生の瞳。ある事件をきっかけに仲良くなった。
「瞳。同じクラスだね」
「うん」
私の学校は、毎年クラス替えをしている。
「でもさ。同じクラスになったの。微妙だね」
「確かに微妙だね」
「そうよねぇ、微妙よね。瞳が、妖怪だ…」
「こら!」
実は、瞳は妖怪です。でも、今は妖怪を捨てて人間になっている。

「それは、禁句でしょ! 第一、もう…」
「はいはい。分かりました」
「分かったなら良いけど。カオルって、一見ね。普通に見えても、普通じゃないからね…」
「それ。禁句でしょ!」
「あはは」
私たちは、禁句同士で仲良くなった。
「じゃぁね。カオル」
「じゃあね」

瞳は右に曲がる、私は左曲がる。瞳と、逆方向だった。でも、そんな関係なく下校は帰れるところまで、一緒に帰る。
私は、瞳がだんだん人間らしくなってきたのが、嬉しくて、いつもとは違う道を歩いて見た。だけど、違う道は陰気で、少しホラーな感じがした。私は何か出そうな予感がした。私は霊感を持っていて。朝昼晩、関係なく、幽霊とか妖怪を見てしまう。いつも、塩とか懐中電灯に十字架(ヴァンパイア対策)を、持ち歩いている。私は、元来た道を戻ろうとした。戻れない。

「誰かいる、居るなら返事ください。早く、魔法を解いてください」
私は、見えない誰かに呼びかけました。この手の、魔法は魔女か魔法使いが使う。
「はーい」
返事がした。私は声がした方へ、向かった。多分、この辺だろうと思い声をかけた。

「魔法使いか、何か知らないけど。解いてよ。私は、帰りたいけど」
「人間の女か… おいしそう」
「だから。解けよ。おいしそうじゃなくて!」
「にやり…」
「にやりじゃなくて…」
いつの間にか、漫才になっていた。だけど、私は漫才をここで終わりにした。

「ヴァンパイアでしょ! 十字架を持ってるのよ、大丈夫?」
「大丈夫」
何とか、会話成立した。
「君の名前は… ふむふむ。三浦カオル。身長は百五十一センチ。体重はさんじゅう…」
「人の個人情報言うなーーー」
私は、この声の主を捜す事にした。あまりにも、酷すぎるから。

続く