ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 毒りんごと青りんごを片手に ( No.5 )
日時: 2010/03/12 20:17
名前: めぐ美(*∵*) ◆IOpEft4VP6 (ID: BwWmaw9W)

僕はどうすればいいのだろうか…?

殺したくはない。君の親を殺したいんだ。

でも、君の親はもう死んでるんだ。
もう、血の海に溺れているころだろうね。




僕の頬についた血を、僕は手で拭き取って、
また走り出す。

その時は、僕は何を思って走っていたんだろうね。

多分、それは、君の笑顔を思い浮かべながら
走っていたんだよ。ずっと。

多分、この現実を君に、言ってしまったら…。
君はきっと、僕を憎むだろう。


でも、僕だって、十分に君の親を憎んでいる。

だから、僕の心に従って、君の親を、


————殺しただけだよ。


ずっとずっと、僕は泣きながら走っていたのかもしれない。

ずっとずっと、脅えながら走っていたのかもしれなよ。



それとも、一刻も早く、君の笑顔を見たくて走っていたのかもね。